ナッツにも旬の季節はあるのか！？

 

 

ご挨拶

 

いつも当店をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

また、当店をご利用したことが無いお客様もここに辿り付いたという事は

ナッツに興味があったり、どこで買おうかなと考えてらっしゃる方に違いありません。

今回のテーマは「旬」でございます。

ナッツの収穫からお客様にお届けするまでの過程をお伝えしつつ、

ナッツにも旬の季節があるのか？いつ買えば美味しいのか？

そういった部分を掘り下げていきたいと思います。是非、ご一読いただければ幸いです。

 

ナッツの収穫、そして加工の工程

 

ナッツの収穫時期はナッツの種類によりけりとなっています。

当店が使用しているアメリカ産のクルミの収穫は8月頃に開始します。

アーモンドも8月頃、マカダミアナッツは10月頃、カシューナッツだと2月頃、といった感じです。

 

そう言えば皆さん、アーモンドがどのようにして収穫されているか知っていますか？

知らない人が下の動画を見るとかなりビックリします(笑)

 

 

まさにナッツの雨！　ていうかその機械は何！？

ナッツ業界に携わっていますが未だこの光景を生で見た事がないのです。

うーん、機会があったら是非見てみたい(笑)

 

すこし話が逸れましたが、収穫したからと言って直ぐには出荷出来ません。

ナッツは大抵、かたーい殻に覆われています。これを何とかしないといけません。

詳細は割愛しますが、殻が硬い種類のナッツでは現在でも工員の方が手で殻を剥いています。

機械にまかせると可食部分が破損して割れてしまうのです。

また、虫食い等も選別しなくてはならない為、目視の工程が何度も入ります。

ナッツの加工は手間暇がすごく掛かっているんです。

 

時期が来てもすぐに新物に切り替わらない事情

 

収穫からおよそ3，4か月、加工や様々な検査を経て輸出手続きになります。

ですが日本にやって来ても、すぐに新物のナッツが販売されるとは限りません。

国内のナッツの販売会社や輸入会社は古い在庫を全て販売しきってから新物を売り出す為です。

いわゆる「先入れ先出し」というルールです。

 

実はナッツは何年も日持ちするものでは無く、

モタモタしていると在庫はどんどん品質が劣化していきます。

ナッツ屋は現在の在庫状況と新物の入荷スケジュールを鑑みながら

消費ぺースが遅いようなら安売りしてでも現状在庫を早く売っていく事になります。

それでも新物への切り替えが上手くいかないシーズンはございますが、

順調にいけばクルミやアーモンドは12月、少し遅れて1月くらいには新物に切り替えとなります。

新物が食べたい方はその時期に馴染みのナッツ屋さんにいつ新物に切り替えになるか

コッソリ聞いてみると教えてくれるかもしれません(笑)

ちなみに当店で長くご愛顧いただいているパン屋さんは新物に切り替わる時期の12月に

ある程度の量のくるみを原料としてまとめて御注文いただいております。

そろそろ注文が来る時期と分かっていても新物の入荷が決まっていないと滅茶苦茶焦ります(笑)

いかに新物に早く切り替えられるかは、ある意味ナッツ屋さんの腕の見せ所かも知れません。

 

悪い時期にどれだけのものを出せるか

 

継続で買われているお客様に「どんどん味が悪くなっている」とお叱りを受けることがあります。

１シーズンの中で考えた場合は本当にその通りで、何も返す言葉がありません。

旬があるという事は、その少し前は一番美味しくない時期という事になります。

日本の場合、高い湿気と気温の夏が過ぎ、秋になって一気に気温変化が起きる時に

ナッツの状態も加速度的に悪くなっていってしまいます。

粒の状態もシーズン後半になればなるほど小ぶりのロットだったりします。

そんな時期であっても酸化だけはさせない様にし、出来るだけ良いものを出して、

「なんか今まで食べてきたものと違うぞ？」と思わせたい！

そんな気持ちで頑張っています。

 

いかがでしたでしょうか。

しかしナッツにも旬はあるんだと偉そうに言ったものの、

鮮魚や生鮮野菜を扱われてるお仕事のほうが遥かにシビアな世界だと思います。

ですがここまでぶっちゃけた話は今までのナッツ屋さんはしなかったのでは無いかなと個人的に思っています。

それは実はそんな事はお客さんが知らない方が売ってる方の人間からすると都合がいいからという理由に他なりません。

今はお客様の拘りや意識の高さが売ってる人間を追い抜く事は珍しく無い世の中になっています。

お客様の御期待やご要望に応えられるよう、これからも頑張っていきたいと思います。

何卒よろしくお願い申し上げます。